分譲マンションの「ベランダ」の所有権はない?
投稿日:2020.07.17
分譲マンションの場合、自分の所有物ということで、賃貸のマンションとは違った満足感を感じることができます。
もちろん、自分だけの所有物であることを主張できるのは、あくまでも「専有部分」のみです。
「専有部分」以外の場所は「共有部分」とされ、マンションの住民が共同で所有するスペースとされています。
エレベーターやエントランスの部分が共有部分であるということは、誰もが理解できるかと思います。
しかし、ベランダが共有部分であるというのをご存知でしょうか。
「住宅ローンを組んで購入した分譲マンションなのに、ベランダの部分が自分の持ち物にはならないの?」
と驚く人もいるかもしれませんが、法律では区分所有法として定められています。
ベランダをリフォームすることは可能?
クロスの張替えや床の仕様まで好きなデザインの空間に作り上げられるのは、分譲マンションならではの醍醐味と言えます。
高層マンションなどの場合は、風景をより一層楽しむために、ベランダまわりのケアにも気をつかう人もいるかもしれません。
ベランダは雨風などの影響を直接的に受けやすく、目につく汚れや、場合によってはヒビなどの破損をきたすことも考えられます。
そんなとき、簡単で単純なケアなら自分の判断で出来るのでは、と思ってしまう人もいます。
しかし、ベランダ部分の修繕は、分譲マンションを購入した人でも許可なしに手を加えたり、リフォームできる場所ではありません。
それは、ベランダなど部屋の外に出たスペースは、購入者の専有部分ではなく、「共有部分」だからです。
非常時を除いて、マンションのベランダはその部屋の入居者しか使えないこともあり、つい自分の所有スペースという誤解をしてしまいます。
ベランダが所有部分ではない理由
このベランダが所有部分ではないことの大きな理由のひとつが、火事など不測の事態が起こったときにベランダが重要な避難経路になるということです。
いざというときのため、隣の部屋のベランダとの間を蹴破ることができる「切り板」が避難路となっています。
つまり、ベランダが破損、あるいは劣化したからといって自費で修繕してしまった場合、共用スペースを許可なく勝手に手を加えたということになります。
つい勘違いしがちなベランダスペースの権利関係。
常日頃から頭の片隅に入れておくようにしましょう。
ベランダに置けるもの、置けないもの
ただ、ベランダが共有部分だからといって、何も施せないという厳しいルールは設けられていません。
その判断は各マンションによって違います。
ベランダに夕涼み用の小さな椅子を置きたい、あるいはお気に入りの花の小鉢を飾りたいという人いるかと思います。
これについては、各マンションで規約という形で、大まかに決められているはずです。
たとえば、小さな椅子はいいけれどソファーはNG、などといった決まりです。
これもベランダが共用部分であるためですが、その基準には、“防災”が大きく影響しています。
この規約については、各マンションの組合や入居者の総会などで、あらためて説明してもらうことできますし、自分から動議を出して規範を改定することもできます。
いずれにしても、ベランダが気になってつい気軽に修繕を行ってしまったら大きなトラブルとなってしまうこともあるため注意しましょう。
少し面倒であっても、自分が購入したマンションの規約をきちんと把握しておくことが大切です。
また、マンションの総会などに顔を出すことによって、ルールを確認できるだけでなく、今まで以上に住みやすい生活を送ることができるのでおすすめです。
ベランダでガーデニングをしてもいいの?
マンションのベランダが共有部分なのは分かったけど、ガーデニングをしてもいいの?という人もいるかもしれません。
マンション住まいの人は、自分専用の庭がないため、ーデニングが楽しめる唯一の場所がベランダです。
法律で共有部分であると定められているため、災害時の避難通路としての障壁とならないように、基本的には物などを置くことは許されません。
そう考えると、当然のことながらベランダでガーデニングをすることもできないのでは?と思うかもしれません。
しかし、実際にはベランダでのガーデニングを大目に見ているマンションがほとんどです。
確かに避難などをするときに、ガーデニングをしているベランダだと足元が邪魔ですが、完全に通路をふさぐような形でなければ、よしとしています。
ただし、ベランダでのガーデニングは別の問題で隣の住民とトラブルになりやすいので気をつけましょう。
花びらや葉っぱが落ちて隣のベランダに飛んでしまったり、土などが雨で流されて排水口を詰まらせてしまったりすることがあるからです。
かといって、葉っぱや花びらが飛んでいかないように、隣のベランダとの境に網などを張ってしまうと、こんどは何かあったときの避難経路として使えなくなってしまうので、
さらに大きなトラブルに発展してしまう可能性があります。
このように、マンションのベランダというのは、いろいろな面で複雑な問題を抱えているスペースだと言えます。
ベランダなどでの禁止事項
- フェンスやサンルームや小屋などを許可なく設置すること
- テレビ用アンテナや無線アンテナ、音響機器や照明機器などを置くこと
- 大量の散水や騒音、振動や悪臭を発生させること
- 木や大型の観葉植物や収納など、通路を妨げる可能性があるものを置いておくこと
- ごみの焼却やバーベキューや燻製など、引火や発火の可能性があるものを置いておくこと
- レンガやコンクリートや大量の土を使った、花壇を設置したり造形したりすること
まとめ
常識の範囲内という項目もありますが、大型の観葉植物や花壇の設置などは意外と見落としてしまう人が多いです。
禁煙のルールを知らずに喫煙を頻繁にして、ポストに注意文を投函されたという事例もあります。
犬などのペットの糞尿や・ごみの放置などにより近隣トラブルが発展してしまうこともあるため、こまめに掃除をして衛生面に気を使うようにしましょう。
ガーデニングやウッドデッキを設置した影響で、虫が発生することも考えられるのでしっかりと対策しておきましょう。
ごく稀に、タワーマンションやデザイナーズマンションでは、洗濯物や布団を干すことを禁止としているところがあります。
全く悪気がなくても、間違えたベランダの使い方をして、近所付き合いに影響してしまうこともあるため日頃から気をつけておきましょう。
「ベランダはあくまでも共有部分である」というを忘れないようにしましょう。
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