農地への建築で気を付ける事
投稿日:2020.09.24
マイホームの窓口祇園店 溝渕です。
以前「農地転用」というブログ記事で、田畑を宅地に変更する際の事に触れましたが、実は工事に通常より金額がかかるケースがあります。
あくまで「比較的」という事ですので、「農地に建築=割高」とまでは言いません。
それこそケースバイケースですが、どんな注意点があるかを少しでも知っておく事で、実際に建てるとなった時、お役に立つのではと思いましたのでブログにしました。
ご興味のある方は、読んでみてください。
では、簡単な設定を基に「何を考えなくてはいけないか」を書いていこうと思います。
設定は「実家の隣に田んぼがあり、それは父親名義の土地だったので、父親から建築を勧められたので、住宅ローンで建築をする」という事にしましょう。
この時、まず考えなくてはいけないのは「家を建てるなら、土地は自分の名義にしないといけないよね?」という事です。
土地の名義が父親であった場合、土地の名義を自分の物にする必要があります。
その時、どんな風にするのが一番良いのかは人によりますが大きく分けると「贈与」「相続」という2種類になります。
どちらにすれば良いかは状況によって異なります。
当然の事ではありますが、ご自分に兄弟姉妹がいらっしゃる場合は、そちらとも話を付けておかなくてはいけません。
兄弟姉妹間の仲が良く、特にそんな話はしなくても大丈夫という方もいらっしゃいますが、そんな方々が険悪になってしまうのが「相続問題」です。
具体的に言うと、当人同士は問題無くても兄弟姉妹の伴侶や場合によっては親戚まで出てくるケースもあります。
「自分が相続する」という意思表示や事前の話し合いはしっかりしておくに越した事はありません。
次に建築工事の事を考えていきます。
まず始めに確認しておかなくてはいけないのは「給排水」の事です。
家を建てて住むわけですから、インフラは整備しなくてはいけません。
農地に多いのは「上水道」「下水道」の引込工事です。
既に敷地内に引込まれていれば良いのですが、多くの場合、農地には管が引込まれておらず、前面道から引込まなくてはいけません。
上・下水の引込工事は、その距離によって金額が変わりますので、状況や環境によって金額は変わります。
道路からの距離が離れすぎていたり、そもそも前面道に上・下水管がなかったりする場合は「ボーリング工事」や「浄化槽設置」が必要になります。
ボーリング工事を簡単に言うと「井戸掘り」です。上水道が無い場合に行いますが、これは水が出るまで何m掘るかで金額が変わってきます。
浄化槽設置は下水道が無い場合に必要ですが、これは何人用を設置するかで金額が変わってきます。
次にイメージをする事になるのは「どうやって敷地内に入るか」です。
これも状況によって様々ですので、前面道から車で簡単に入れるならば問題ありません。
しかし、高低差があったり道路と田の間に水路があったりする場合もあります。
場合によっては先行外構と言われる整地や造成が必要な場合もありますし、水路に関しては所有権が市にある事が多く、水利組合に承認をもらえないと、グレーチングや蓋をする事ができない場合もありますので、要注意です。
資材を搬入する工事用車両などが、敷地に簡単に入れるかどうかもポイントです。
その他、一番近い電柱までの距離によっては電柱を立てる必要もありますし、田畑は地盤が緩い事も多いので、地盤改良費用もかかる事を見越しておかなくてはいけません。
結構、気を付けるポイントが多いのが農地への建築です。
環境によっては、別の場所に土地を買う方が良いという方もいらっしゃると思います。
ただ、上記の全てに当てはまる土地というのもなかなかなく、給排水の整備だけでどうにかなるという事もあります。
まずは検討している土地にどんな工事が必要で、どの位の金額でできるかという事がポイントになりますので、工務店やハウスメーカーにご相談されるのも良いと思います。
ただ「まだ具体的に考えている訳ではないし、営業されても困るなぁ」と思われる方はマイホームの窓口までお越しください。
マイホームの窓口では営業行為もありませんし、単純に知識だけ持って帰りたいという方も大歓迎です。
少しでも参考になれば幸いです。