デジタル円
投稿日:2020.07.20
マイホームの窓口祇園店 溝渕です。
雨の頻度が少なくなり、太陽が照り出したと思ったら暑い事この上ないですね。
「降ったら降ったで文句を言って、照ったら照ったで文句を言う」と言われても仕方ないのですが、こう極端だと体が疲れてしまうのもまた事実。
そのうちある程度は慣れるのでしょうが、天候に振り回されない様にしたいものです。
今回は少し先の話をしたいと思います。
皆さんは「デジタル円」という言葉を御存じでしょうか?
「デジタル円」の実現に向けた議論が本格化
2020年6月3日、3メガバンクによる「中央銀行発行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」などのデジタル通貨決済インフラ実現を目指す検討会が発足しました。
簡単に言うと「日本円のデジタル化を検討する会」が出来たという事ですね。
何故そんな事が必要なのでしょうか?
それを一言で言うと「時代」です。
今までのお金の歴史を見てみても「物々交換」→「貝殻」→「貴金属」→「硬貨」→「紙幣」という様に、主に「利便性」という観点と「生産性」という観点から価値が認められる物の基準が変わってきました。
次は「紙幣」→「デジタル」になろうとしているという事です。
これによるメリットとしては、まず「持ち運びが便利」です。
キャッシュレスの波が押し寄せてきている昨今ですが、これからは更に「キャッシュレス決済ができるかどうか」が大きなポイントになってくると思います。
そして「紛失リスク」が低くなります。
紙幣を紛失してしまった場合、今までは手元に戻ってくる可能性はほぼ0でした。
しかし、デジタル通貨であれば保有はデータですので、端末を紛失してしまったとしてもID認証とパスワードなどですぐに復元できる可能性が高いです。
それから「マネーロンダリング対策」です。
デジタル通貨であれば、お金の流れを追い続ける事が可能なので、いわゆる「悪い事をして得たお金」を資金洗浄する事ができなくなります。
犯罪の抑止に繋がるという点では良い事であると思います。
勿論、リスクもあります。
それは「ハッキングリスク」です。
セキュリティ対策必須という事ですが、ハッキングにより現金を奪われてしまうという事が想定されます。
この問題を先行して解決しない限り、デジタル化は無理でしょう。
しかし今の技術には「ブロックチェーン」があります。ブロックチェーンの説明は長くなりすぎるので省きますが、デジタル通貨を現実の物とするポテンシャルを充分に持っています。
これは日本だけでなく世界中で検討されている事です。
グループも作られており、カナダ銀行、イングランド銀行、日本銀行、欧州中央銀行、スウェーデン・リクスバンク、スイス国民銀行、国際決済銀行が参加しているとの事です。
日本がそうなるかどうかは分かりませんが、中国では一早くデジタル通貨に注目し、ブロックチェーンに力を入れていくという事を発表しています。
実際に中国の「アリペイ」「ウィーチャットペイ」では個人の信用スコアも搭載しているので、例えば万引きなどで捕まってしまうと信用スコアを落とす事になるなど、統治機構の様な役割さえあります。
もしかしたら将来、住宅ローンを借りようと思った時、デジタル通貨をいくら融資してもらえるのかも一瞬で分かる上、土地決済や各種入金も、端末さえあればその場でできてしまう様な世の中が来るかもしれません。
そうなれば「関わる人が少なくなる=人件費が浮く」という事で、建築費用全般が抑えられるかもしれません。
あくまで予想ですし、それが実現できたとしても、いつの事になるのか分かりません。
ですが「そんな未来は来ない」とも言い切れないのではないかと思います。
何かの参考になれば幸いです。